世界にはまだ知らない美味しい飲み物がたくさんあります。世界的に定番の飲み物であるビールやワイン、紅茶以外にも、一度は飲んでみたい飲も物があるはず。今回は、日本でも有名なお酒から、少しマニアックな変わったジュースまで、世界各国から幅広く取り上げてみました。旅行のついでに、現地で愛飲されているものを飲んで、ユニークな旅の思い出を作ってみましょう。
黒茶(中国)

お茶の発祥の地とされる中国は、お茶の種類が数千種類はあるといわれています。そして、作り方によって、緑茶、黄茶、白茶、青茶、紅茶、黒茶と大きく6種類に分類されています。これらは6大茶類と呼ばれていて、それぞれに異なった特徴を持っています。
黒茶は6種類ある中で唯一、微生物が植えつけられた後に発酵が行われるお茶です。保存中にも発酵が進むため、その度合いによって味の変化が楽しめることを特徴としています。日本では黒茶の一種とされているプーアル茶が親しまれていますが、黒茶の種類は幅広く、中には40年物のビンテージ黒茶なども。製法の過程で独特のクセが生まれるため、万人に親しまれる味ではありませんが、一度ハマるとその奥深さから抜け出せない、魅力的なお茶です。
主な生産地はプーアル茶の産地でもある雲南省、激辛料理でお馴染みの四川省や映画「アバター」のモデルとなった世界遺産「武陵源の自然景観」のある湖南省となっています。
バシ(フィリピン)
Basi

バシはフィリピンの地酒で、イロカノ族語でサトウキビのワインを指します。その歴史は長く、スペインによる統治が始まる前から製造されていて、長年に渡りフィリピンで飲まれています。
サトウキビのお酒といえばラム酒が有名ですが、バシはラム酒のように蒸留を行わず、発酵後に熟成させて作ります。度数はそこまで高くなく、8〜9%程度です。
フィリピンのバシの産地としてはナギリアン (Naguilian) が有名です。毎年「バシフェスティバル (Basi Festival) 」が行われ、地元のバシが展示されます。ナギリアンは、フィリピン北部の中心都市バギオから車で1時間程度で行くことができます。
クワス(ロシア)
Kvass

クワスはパンを発酵させて作る微炭酸のアルコールで、ロシアなど東欧地域で飲まれています。特にロシアでは伝統的な飲み物として愛され、家庭でも作られます。夏に冷やして飲むのが好まれているようで、ロシアの夏には欠かせません。
クワスは焼いたライ麦パンをお湯に浸し、さらにイースト菌を入れて発酵させます。アルコール度数は低く、1%程度です。ロシアでは、各メーカーからクワスが発売されているので、旅行の際に飲み比べてみてはいかがでしょうか。
ケフィア(ロシア)
Kefir

乳製品の種類が豊富なロシアで、ケフィアは健康に良い飲み物として親しまれています。コーカサス地方発祥の伝統的な発酵乳飲料で、ヨーグルトに近い見た目をしています。ただ、似ているのは見た目だけで、乳酸菌と酵母の共生発酵により作られ、含まれる微生物も数種類とヨーグルトより多いのが特徴です。
ケフィアはそのままでも飲めますが、酸味が強いので砂糖などを入れて飲みやすくするのがおすすめです。また、「オクローシカ (Okroshka) 」など、ケフィアを使ったスープもあります!
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ヤシ酒(東南アジア、アフリカ)
Palm wine

ヤシ酒は東南アジアやアフリカの赤道付近の国々など、世界で広く飲まれているお酒です。ヤシの木のを切り、そこから出てくる樹液を原料としています。製法はとってもユニークで、樹液をそのまま放置しておくと、翌日には発酵されてヤシ酒になります。自然に発酵させたヤシ酒は現地でしか飲めないので、旅行で各地域に訪れた際には必須のお酒ですね。
また、東南アジアや中東地域ではヤシ酒を蒸留し、「アラック(Arak)」という蒸留酒も作られています。こちらはバリ島などで手に入れることができます。ヤシの仲間であるシュロを原料としたお酒は「トディ(Toddy)」と呼ばれていることもあります。
ソジュ(韓国)
Soju

韓国焼酎として知られるソジュは、ジンロ(JINRO)やチャミスルなどが日本でもお馴染みですね。アルコール度数は20%から45%と幅広いのですが、実際に韓国で飲まれている上記の銘柄は20%前後、チャミスルは韓国焼酎の中でも比較的度数の低い16.9%のものもあります。
原料は麦、サツマイモ、タピオカなどで、アルコールを水で希釈して度数を下げています。色々な銘柄があり、地元ではその地で作られたソジュが好まれるそうです。例えば、ソウルに次いで第二の観光地である釜山では「CYOU(シーユー)」という銘柄が人気です。
飲み方はストレートの他に、レモンソーダ割など日本の焼酎と同じように飲めます。癖もないので、気軽に試せますね。
チチャデホラ(ペルー)
Chicha de jora

ペルーの観光地、南部の山岳地帯にある世界遺産の街クスコやその周辺では、インカの時代より飲まれてきた伝統的なお酒のチチャデホラを飲むことができます。今ではペルーの一部の地域でしか作られなくなったチチャデホラは、トウモロコシから作ったお酒です。発芽したトウモロコシの粉を水で煮詰め、発酵させます。どぶろくのような製法で、発酵飲料なので酸味があります。
チチャデホラは自家製で作られることが多く、アルコール度数も1〜3%程度と高くありません。また、お酒が飲めない人には、紫のトウモロコシを煮詰めて作るジュースの「チチャモラーダ」もおすすめです。
トゥンバ (ネパール)
Tongba

ネパールでしか飲めない変わった飲み物、トゥンバ。飲み方はとってもユニークで、コップに発酵させたキビの実を入れ、熱湯を注ぎ、数分待ちます。飲み頃になったら、専用のストローで飲みますが、この時にかき混ぜるのは厳禁。そうすると、味が損なわれてしまうそうです。注いでいたお湯が減ったら足し、同じキビの実で3回程度おかわりができます。
エベレストのある山岳地帯ではトゥンバを飲んで身体を温めるのが地元流。お祭りなどでも欠かせない飲み物です。是非、地元の酒場で試してみてください!
日本ではまだ馴染みのない飲み物も多数ありましたね。今回ご紹介した飲み物は発酵するものが多く、その性質上、日本では飲むことが難しいものもあります。是非、現地でチャレンジしてみてください!
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